QOLの向上を大前提としたフィジカル改善からのアプローチ
「解剖学は心を置き去りにしているわけではない。」
ヨガ解剖学講師内田かつのり先生がお伝えしているのは、もちろんヨガと解剖学の分野です。心の作用やスピリチュアルな内容、哲学などにふれることはありません。
ヨガをする上で大切な精神面へのアプローチは、ヨガ解剖学講座では学べない。解剖学が学びの後回しになっている理由の一つかもしれません。
しかしここに大きな誤解が生じています。
「僕にとってヨガの魅力は本当に内側にはいれることかな。」
ヨガ解剖学講師である内田先生は、ヨガジェネレーションで講座をやり始めたときのインタビューでこう答えていました。解剖学を通して伝えたいことは、解剖学があったほうが、安全で、効果的で、内観により集中できるという想いでした。
時が経ったいまでも、気持ちは変わらずにいます。そこで改めてその真意を確かめてみると、このように答えてくださいました。
「からだのコントロールが出来たならば、からだのストレスから開放される。その時、何も邪魔されずに思う存分こころと向き合えるのではないだろうか。」
そして、昨年6月、長い準備期間を経て、ヨガ解剖学シニアヨガ指導者養成講座が誕生しました。掲げたコンセプトはQOL(クオリティ・オブ・ライフ(英: quality of life)の向上です。
QOLは医療や介護ではよく使われてる言葉です。端的に説明すると「ある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念」です。
「腰が痛くなった」
「昔は運動していたけど、いまは全く・・・」
「スーパーまでくるのに、こんなに辛かったかしら?」
「この坂上るだけで息がきれるようになってしまった」
出来ていたことが、だんだんできなくなっていく自分を直視することで、マイナス思考になっていき、それが辛くておうちに引きこもるようになってしまう。そんな心に寄り添うことが、できたら素敵ですよね。
「出来なくなること」の中で、加齢とともに自然なことは仕方ないことですが、運動次第で予防・改善できるのだとしたら?いつまでも杖いらずの元気な体で、お出かけできるとしたら?シニア世代の笑顔に繋がります。
「解剖学は心を置き去りにしているわけではない。」
長い年月をかけて、想いを込めて誕生したヨガ解剖学シニアヨガ指導者養成講座、興味を持っていただけたら幸いです。
〔 参考記事 〕
「わたしは解剖学が嫌いだった。」|彼女がヨガ解剖学に見た光とは?
https://www.yoga-gene.com/karada/205750.html
QOLに寄り添える、医療に一歩踏み込んだヨガインストラクターへ
https://www.yoga-gene.com/karada/215313.html